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血液、抗血小板・抗凝固薬

バイアスピリン、バファリンとイブプロフェンの併用は注意!抗血小板作用が弱くなるかも!

イブプロフェンとアスピリンの併用は注意

イブプロフェン(ブルフェン®)と低用量アスピリン(バイアスピリン®100mg、バファリン®配合錠A81)を併用すると、アスピリンの抗血小板作用が低下する可能性があるため注意が必要である。

これは、イブプロフェンが血小板のCOX-1とアスピリンとの結合を阻害するからと考えられている。

以下の報告がある。

イブプロフェンを服用し、2時間後にアスピリンを服用
→アスピリンの抗血小板作用が低下

アスピリンを服用し、2時間後にイブプロフェンを服用
→アスピリンの抗血小板作用に影響なし

参考:処方箋チェック虎の巻

両方が処方された場合は、先にアスピリンを服用し、2時間以上たってからイブプロフェンを服用すれば問題ないだろう。

なお、アセトアミノフェンはアスピリンの抗血小板作用に影響がないとされている。

ちなみに、アスピリンが81〜100mgじゃないと抗血小板作用がないと思っている方もいるかもしれないが、実際には300〜324mgでも効果がある

バイアスピリン®100mgとバファリン®配合錠A81の添付文書には以下の記載がある。

バイアスピリン®100mg:症状により1回300mgまで増量できる。

バファリン®配合錠A81:症状により1回4錠(アスピリンとして324mg)まで増量できる。

増量した場合については、以下の海外の報告がある。
→アスピリン1日81 mgとアスピリン1日325 mgとでは、心血管イベントや大出血に有意な差は認められなかった(N Engl J Med. 2021 May 15. doi: 10.1056/NEJMoa2102137. )。

 

おまけ:バイアスピリン®を噛んで服用する場合とは

バイアスピリン®は腸溶錠のため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま噛まずに服用する必要がある。

しかし、例外がある。

それは、「急性心筋梗塞ならびに脳梗塞急性期の初期治療に用いる場合」である。
この時は抗血小板作用の発現を急ぐ必要があり、初回投与時には本剤をすりつぶしたり、噛み砕いて服用すること、となっている。

実習生や新人薬剤師に、添付文書をよく読むことの大切さを伝えるのに、この話は使えるのでは?

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