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腎臓・腎機能低下・尿酸

腎機能低下時:ワーファリンとDOAC(プラザキサ、イグザレルト、エリキュース、リクシアナ)の使い方

ワルファリン(商品名ワーファリン)

50年以上の歴史がある抗凝固薬です。添付文書上は重篤な腎障害のある患者は禁忌ですが、実際の現場ではINRを測定しながら腎不全・透析患者にも使用されています。
肝臓で代謝され、代謝物はほとんど活性を持たないので、腎不全・透析患者でも減量の必要はありません(参考:透析患者への投薬ガイドブック 改訂2版)。

 

2011年以降に出てきた抗凝固薬:DOAC(direct oral anticoagulants)
DOACは、腎機能や併用薬等によって投与量が変わるので注意が必要です。
☆以下は、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制での用量でまとめています。
☆全ての情報は網羅していませんので、各自添付文書等で確認してください。

ダビガトラン(商品名プラザキサ)

禁忌
・透析患者を含む高度の腎障害(CCr 30mL/min未満)
・イトラコナゾール(経口剤)を併用

【通常量】
・1回150mg、1日2回

低用量
以下の場合は1回110mg1日2回を考慮
中等度の腎障害(CCr 30~50mL/min)
・P-糖蛋白阻害剤(経口剤)を併用
例)ベラパミル、アミオダロン、タクロリムス、シクロスポリンなど
・70歳以上の患者
・消化管出血の既往

リバーロキサバン(商品名イグザレルト)

禁忌
・腎不全(CCr15mL/min未満)
・中等度以上の肝障害(Child-Pugh分類B又はCに相当)
・HIVプロテアーゼ阻害剤を併用
・アゾール系抗真菌剤〔経口又は注射剤〕(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール)を併用
ボリコナゾールの添付文書には禁忌の記載がないが、要注意!

【通常量】
・1日1回15mg

低用量
CCr 15~49mL/minの場合は1日1回10mg
・以下の薬と併用時は、1日1回10mgを考慮
フルコナゾール、ホスフルコナゾール、クラリスロマイシン、エリスロマイシン

アピキサバン(商品名エリキュース)

禁忌
・腎不全(CCr 15mL/min未満)

【通常量】
・1回5mg、1日2回

低用量
・次の3つの基準のうち2つ以上当てはまる場合:1回2.5mg、1日2回
1)80歳以上
2)体重60kg以下
3)血清クレアチニン1.5mg/dL以上

・以下の薬と併用時は、1回2.5mg、1日2回を考慮
アゾール系抗真菌剤(フルコナゾールを除く):イトラコナゾール、ボリコナゾール等
HIVプロテアーゼ阻害剤:リトナビル等

エドキサバン(商品名リクシアナ)

禁忌
・腎不全(CCr15mL/min未満)

【通常量】
・体重60kg超:1日1回60mg

低用量
以下の場合、1日1回30mg
CCrが15mL/min以上30mL/min未満
・体重60kg以下
・体重60kgを超える患者のうち、次のいずれかに該当する場合
(1) キニジン、ベラパミル、エリスロマイシン、シクロスポリンの併用
(2) CCr:30mL/min以上50mL/min以下

 

DOACをCCr、併用薬等で投与量を区別した表がこちら


DOACを透析患者に使用したときの論文があるのでご紹介します。

Circulation. 2018 Jun 28. pii: CIRCULATIONAHA.118.035418. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.118.035418. [Epub ahead of print]

Outcomes Associated with Apixaban Use in End-Stage Kidney Disease Patients with Atrial Fibrillation in the United States.

アピキサバン(商品名エリキュース)を透析を伴う末期腎臓病(ESKD)合併心房細動に使用した場合、ワーファリンと比較してアウトカムがどうなるのかを検討しています。
アピキサバンはCCr15未満は禁忌ですが、実臨床では透析患者にも使われている場合があります。

【結果】
□大出血:アピキサバンで有意に少ない(HR 0.72, 95% CI 0.59-0.87; P<0.001)
□アピキサバン1回5mg、1日2回は、アピキサバン1回2.5mg、1日2回およびワルファリンよりも、脳卒中/全身性塞栓症、死亡が有意に少ない。

関連情報
●白色血栓と赤色血栓に対する、抗血小板薬と抗凝固薬の使い方
●クロピドグレル(商品名プラビックス)、プラスグレル(商品名エフィエント)、チカグレロル(商品名ブリリンタ)の違いとは?

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