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皮膚疾患

ネイリンの特徴。ラミシール、イトリゾールとの比較、違い。

ネイリン®について


<成分>
ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物


<適応、用法用量>
爪白癬。
1日1回1カプセルを12週間経口投与。

爪白癬とは?

爪白癬は主に白癬菌という真菌が原因となる感染症。
爪白癬の病状が進行すると、爪の混濁、肥厚、変形、落屑といった外見上の変化のみならず、爪の肥厚に伴う痛みや歩行困難等のQOLの低下を生じさせる可能性がある。
また、未治療のまま放置すると家族内感染の引き金になり得る疾患である。

なお、白癬菌が感染する部位によって、病名が変わる。
足→足白癬
頭→頭部白癬
爪→爪白癬

<作用機序>
ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物はプロドラッグで、体内でラブコナゾールに代謝される。
ラブコナゾールは、真菌細胞の膜成分であるエルゴステロール生合成を阻害することにより、抗真菌作用を示す。

<特徴>
イトラコナゾール、テルビナフィンに続く国内3番目の経口アゾール系抗真菌薬で、2018年7月に発売。
イトラコナゾール・テルビナフィンと異なり、食事に関係なく服用できる
ラブコナゾールの爪中濃度は12週間の服用後でも上昇し、投与開始後20週でピークを示した(患者数29名の試験)。つまり、服用終了後でも長期間爪中に残存する


薬の効果が発揮されれば、爪の根元から正常な爪が少しずつ伸びる。
足の爪が生えかわるには1年~1年半はかかるとされる。
そのため、12週間(約3ヵ月)の服用後、すぐに爪の状態が改善するわけではなく、そこからさらに約9ヵ月は爪の状態の観察期間となる

<相互作用>
アゾール系抗真菌剤とワルファリンとの併用において、ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇を来した症例が報告されている。
ネイリン®とワルファリン併用時は、ワルファリンの作用増強に注意が必要。場合によっては、疑義紹介でクレナフィン®爪外用液やルコナック®外用液への変更をすすめたほうがいいかもしれない。

<注意点>
吸湿性があるため、服用直前にPTPシートから取り出すこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には禁忌。

 

イトラコナゾール、テルビナフィンとの比較

イトラコナゾールは併用禁忌と相互作用に注意する薬剤の多さで、テルビナフィンは肝機能障害や血球減少に注意が必要なことから、治療には使いにくかった。

また、薬物動態に対する食事の影響が大きいため、イトラコナゾールは食直後、テルビナフィンは食後服用となる。

ネイリン®はこれらの薬剤と比較すると、併用禁忌はなく、肝機能障害もおこりにくく*)、食事に関係なく服用できることから、イトラコナゾール・テルビナフィンが適さない患者に使用を検討するとよいだろう。

*)国内第3相試験において、肝機能検査値の上昇はあったが、重篤な有害事象はなく、肝障害を示唆する臨床所見も認められなかった。

爪白癬の治療薬の種類

ネイリン®
イトリゾール®カプセル
ラミシール®
クレナフィン®爪外用液
ルコナック®外用液

 

●イトラコナゾール
イトラコナゾールにはイトリゾール®カプセル50mgとイトリゾール®内用液があるが、爪白癬に適応があるのはカプセルのみ。

<用法用量>
爪白癬の治療はパルス療法で行う。
通常、1回200mg(4カプセル)を1日2回、食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。
なお、必要に応じ適宜減量する。

<禁忌>
・肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
・重篤な肝疾患の現症、既往歴のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
・次の薬剤を服用中の人

ピモジド、キニジン、ベプリジル、トリアゾラム、シンバスタチン、アゼルニジピン、ニソルジピン、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン、バルデナフィル、エプレレノン、ブロナンセリン、シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、アスナプレビル、バニプレビル、スボレキサント、イブルチニブ、チカグレロル、アリスキレン、ダビガトランリバーロキサバン、リオシグアト

禁忌薬剤が非常に多いため(2020/8月時点)、併用薬があるときは要注意。そういう意味では非常に使いにくい薬剤である。

 

●ラミシール®
<用法用量>
1日1回125mgを食後に服用。
爪白癬の治療期間は、一般に24週間。

IFより
1日1錠の経口投与で爪真菌症(24週観察時)、角質増殖型手・足白癬(8週観察時)に治療効果を発揮する。

<禁忌>
・重篤な肝障害のある患者
・汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等の血液障害のある患者

爪白癬の一般的な治療期間
ネイリン®:12週間
イトリゾール®:12週間(パルス療法)
ラミシール®:24週間

●クレナフィン®外用液
エフィナコナゾールを成分とするクレナフィン®は、日本初の外用爪白癬治療薬。

1日1回罹患爪全体に塗布する。
爪甲での透過性に優れており、爪中・爪床で高い抗真菌活性を発揮する。

1日1回10枚の爪に塗布する場合、1本で約1週間使用できる。

●ルコナック®外用液
成分はルリコナゾールで、ルリコン®と同じ。
ルリコナゾールの濃度は、ルリコン®が1%なのに対して、ルコナック®は5%と高い

ルリコン®では爪の中まで浸透できず、爪白癬に効果はなかったが、ルコナック®は濃度を高くすることで爪に対する透過性及び貯留性を高め、爪の中の菌に届くように改良されている。

1日1回罹患爪全体に塗布する。
1日1回10枚の爪に塗布する場合、1本で約2週間使用できる。

1日1回10枚の爪に塗布する場合
クレナフィン®:1本で約1週間使用できる
ルコナック®:1本で約2週間使用できる

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