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外用薬

褥瘡治療薬の使い方。ユーパスタ、カデックス、ゲーベンの使い分け

褥瘡と治療薬

褥瘡は寝たきりの患者に多くみられる皮膚疾患で、局所の圧迫やズレによる血流障害により皮膚や皮下組織が障害されることで発症する。
また、全身の栄養状態や皮膚の清潔さも発症・治癒に影響がある。

褥瘡治療に使用される外用薬剤は複数あるが、皮膚の状態に応じて選択する必要がある。

なお、基本的なことだが皮膚外用剤(塗り薬の基剤は次のように分類される
油脂性基剤:保湿作用
②水溶性基剤:吸水作用
③乳剤性基剤…2つに分けられる
  水中油型(O/W型):補水作用
  油中水型(W/O型):保湿作用

一般に、
創面が過剰な湿潤状態
水溶性基剤で浸出液を吸収させる

創面が乾燥気味
水分を多く含むO/W型乳剤性基剤で水分を補う

創面が水分量がおおむね適正な状態
油脂性基剤や、油中水型(W/O型)で保湿する

という考え方をする。

 

褥瘡などで使用する外用剤を分類すると以下のようになる。

油脂性基剤
亜鉛華軟膏
アズノール®軟膏
プロスタンディン®軟膏

 

水溶性基剤
アクトシン®軟膏
カデックス®軟膏
ブロメライン®軟膏
ユーパスタコーワ®軟膏

 

乳剤性基剤
 水中油型(O/W型):オルセノン®軟膏、ゲーベン®クリーム
 油中水型(W/O型):ソルコセリル®軟膏

 

以下の図は、褥瘡の創面の水分量に応じて使用される軟膏の使用例。

 

褥瘡の状態、4つの時期とは

深い褥瘡は創の色に応じて黒色期・黄色期・赤色期・白色期に分類される。

治癒の過程は
黒色期→黄色期→赤色期→白色期である。

黒色期
黒色壊死組織は感染の原因になり、新しい組織の形成の阻害にもなるため速やかに除去する必要がある。通常、壊死組織を切開し、排膿・洗浄などを行う。
その後、適切な外用剤を使用する。

浸出液が多い場合
基剤が水溶性のブロメライン®軟膏壊死組織の蛋白質を分解し、治癒を促進)

浸出液が少ない場合
O/W型のゲーベン®クリーム(スルファジアジン銀を含み、抗菌作用を発揮する)

 

黄色期
浸出液量のコントロールをし、黄色壊死組織を除去して肉芽形成を促すことが大事。

浸出液が多い場合
ブロメライン®軟膏

浸出液が少ない場合
ゲーベン®クリーム

 

壊死組織が少なくなったら
浸出液が多い場合
→吸水性のあるユーパスタコーワ®軟膏(白糖・ポビドンヨード配合製剤。創傷治癒作用と殺菌作用を併せもつ)

浸出液が少ない場合
ゲーベン®クリーム

褥瘡のポケット(皮膚の下の穴洞状の創)の肉芽形成を促進させるために
オルセノン®軟膏(トレチノイン トコフェリル。肉芽形成を促進)

フィブラスト®スプレー(トラフェルミン。線維芽細胞増殖因子製剤で、良性肉芽を形成)
などを使用する。

どちらも創面の水分量が少ない状態での使用が望ましい。

オルセノン®軟膏は補水性の乳剤性基剤(O/W 型)のため、創面の水分量が多い場合はマクロゴール軟膏などをブレンドして薬剤全体の水分量を下げて使用することもある。

赤色期
創面が清浄化された肉芽組織の段階。
オルセノン®軟膏フィブラスト®スプレーなどを使用。

 

白色期
肉芽形成が進展し、上皮化へ移行する段階。正常の状態まであと一歩のところ!

創面の水分量が少ない場合
オルセノン®軟膏フィブラスト®スプレー

創面の水分量が多い場合
→吸水性基剤のマクロゴールを含むアクトシン®軟膏(cAMPの誘導体であるブクラデシンナトリウムにより局所血流改善・肉芽形成促進)。

 

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