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皮膚疾患

亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏(サトウザルベ)の違い・使い分けは?

亜鉛華軟膏と亜鉛華軟膏(サトウザルベ®)の違い

亜鉛華軟膏
本剤1000g中、酸化亜鉛200gを含有(20%)。

亜鉛華軟膏を製造している会社はいくつかあるが、そのうち亜鉛華軟膏「ヨシダ」では、添加物として流動パラフィン、サラシミツロウ、セスキオレイン酸ソルビタン、白色ワセリン、ジブチルヒドロキシトルエンを含有する。

<効能又は効果>
●下記皮膚疾患の収れん・消炎・保護・緩和な防腐
・外傷、熱傷、凍傷、湿疹・皮膚炎、肛門そう痒症、白癬、面皰、せつ、よう、その他の皮膚疾患によるびらん・潰瘍・湿潤面

 

亜鉛華軟膏
サトウザルベ®軟膏10%

1g中、酸化亜鉛を100mg含有(10%)。
添加物:サラシミツロウ、ナタネ油。

サトウザルベ®軟膏20%
1g中、酸化亜鉛を200mg含有(20%)。
添加物:サラシミツロウ、ナタネ油。

<効能又は効果>
●下記皮膚疾患の収れん・消炎・保護・緩和な防腐  
・外傷、熱傷、凍傷、湿疹・皮膚炎、肛門そう痒症、白癬、面皰、せつ、よう

●その他皮膚疾患によるびらん・潰瘍・湿潤面  

 

両者の比較

●効能効果
同じ

●濃度の違い
亜鉛華軟膏:20%製剤
亜鉛華軟膏(サトウザルベ®):10%、20%製剤

●添加物の違い
亜鉛華軟膏:流動パラフィン、サラシミツロウ、セスキオレイン酸ソルビタン、白色ワセリン、ジブチルヒドロキシトルエン(吉田製薬の場合)

亜鉛華軟膏(サトウザルベ®):サラシミツロウ、ナタネ油

上記を見ればわかるように、大きな違いは含まれる添加物。
サトウザルベ®はサラシミツロウとナタネ油という天然の素材を用いて作られている。
一方、亜鉛華軟膏は、サトウザルベ®よりも多くの添加物が含まれている。

 

どのように使い分ける?

サトウザルベ®(亜鉛華軟膏)は亜鉛華軟膏よりも皮膚刺激性が低いと考えられる。
そのため、ワセリンなどの添加物に特に過敏な方にはサトウザルベ®が適している。
また、皮膚の状態からより刺激性が少ないほうがよいと判断された場合はサトウザルベ®が処方されるだろう。

また、サトウザルベ®は基剤が植物油ベースであり、水分を吸収せず保護・保湿に優れていて、保湿効果も期待できる

一方、亜鉛華軟膏は若干ではあるが吸水性がある。滲出液などで患部がジュクジュクしている場合は、亜鉛華軟膏の方が適していると考えられる。

なお、亜鉛華軟膏もサトウザルベ®もステロイドではないため、ステロイドの使用を避けたい場合に処方を検討するとよいだろう。

サトウザルベ®は
1.亜鉛華軟膏よりも皮膚の刺激が少ない
2.吸水作用はなく、保湿効果がある

亜鉛華軟膏は
1.吸水性があるので浸出液が出ているような患部に向いている

 

酸化亜鉛の薬効薬理

酸化亜鉛は局所収れん作用保護作用及び軽度の防腐作用を有し、炎症皮膚面において、炎症を抑え、組織修復を促進させる。
また、痂皮を軟化させ、湿潤面を乾燥化させる。

 

酸化亜鉛を含む他の製剤

酸化亜鉛を含む製剤にはカチリ(フェノール・亜鉛華リニメント)がある。

<カチリの効能・効果>
皮膚そう痒症、汗疹、じん麻疹、小児ストロフルス、虫さされ

実際には、小児の水ぼうそうで処方されるケースが多いように思う。
水ぼうそうに使用する際は、水疱にチョンチョン、と塗布。水疱が破れたところに塗ると刺激になるので、その部位にはもう塗らない。
液状(白っぽいドロっとした絵具のような感じ)なので、乾いてから洋服を着せるように説明すること。

ところで、水ぼうそうにはカチリじゃなきゃいけない理由ってあるのでしょうか?
知っている方がいましたら教えてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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