抗菌薬を1カ月近くor 1カ月以上使用するケースの一例
梅毒
第一選択薬:アモキシシリン
1回500mg、1日3回で服用。第1期は2~4週間、第2期は4~8週間、第3期は8~12週間。
第二選択薬:ミノサイクリン
1回100mg、1日2回で服用。(治療期間…アモキシシリンと同様の治療期間?詳細が分かり次第追記します)。
参考:
梅毒診療ガイド – 日本性感染症学会
梅毒の診断と治療
ニューモシスチス肺炎の発症抑制
免疫力が低下している場合(ステロイド剤・免疫抑制剤・生物学的製剤の長期使用、AIDSなど)に、ST合剤のバクタ®を連日又は週3日服用。必要とする期間服用し続ける。
感染性心内膜炎
菌種によって異なるが、抗菌薬を4(~6)週間。
参考:抗菌薬適正使用マニュアル
再発する腎盂腎炎
4週間以上の抗菌薬治療を行うことも。
肺結核
(A)法:RFP+INH+PZAにEB(またはSM)の4剤併用で2 カ月間治療後、RFP+INHで4カ月間治療。
(B)法:RFP+INHにEB(またはSM)の3剤併用で2 カ月間治療後、RFP+INHで7 カ月間治療。
RFP:リファンピシン
INH:イソニアジド
PZA:ピラジナミド
EB:エタンブトール
SM:スプレプトマイシン
慢性副鼻腔炎に対するマクロライド療法
クラリスロマイシン1日1回200mg、治療効果を見つつ、3~6カ月続けることも。
肺MAC症
クラリスロマイシン、リファンピシン、エタンブトールの3剤併用療法を1年半~2年を目安に服用。
参考:肺MAC症のQ&A
びまん性汎細気管支炎(DPB)に対するマクロライド療法
半年~2年間続ける。
肝性脳症における高アンモニア血症の改善
リファキシミン(リフキシマ®):
添付文書上は「本剤の12週間を超える使用経験はないため、12週間を超えて投与する際はその必要性を慎重に判断すること。」
適応外処方で、カナマイシンが処方されることもある。
一般に、肝硬変に伴う症状の場合は、リファミキシンもカナマイシンも「ずっと」飲むことになると思われる。
爪白癬
イトリゾール®(イトラコナゾール)のパルス療法:
イトリゾール®カプセルを1回200mgを1日2回(1日量400mg)食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。
ネイリン®(ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物):
1日1回1カプセルを12週間経口投与。
ラミシール®(テルビナフィン):
爪白癬の治療期間は、一般に24週間。
類天疱瘡
軽症(あるいは低リスク群)の場合は、ステロイド外用の使用や、ミノサイクリン(+ニコチン酸アミド)を内服。
*具体的にミノサイクリンをどのくらい服用するのかの記述はみつけられなかったが、長期間継続すると思われる。詳細が分かり次第追記します。
ニキビ
ミノマイシンを1カ月以上処方するケースもまれにある。
慢性前立腺炎
ST合剤:30~90日
ニューキノロン系:28~42日
参考:抗菌薬適正使用マニュアル
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