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妊娠と授乳

妊婦にケフラールとカロナールが処方されたけど、大丈夫?

症例検討

妊娠16週、歯科からケフラール®とカロナール®(頓服)が処方。どう判断する?

妊娠中の不必要な薬の服用は避けるべきだが、ケフラール®、カロナール®はともに安全性が高い薬と考えられている。

一般に、妊娠4か月後半までには胎児の器官はほぼできあがっており、妊娠16週では薬の使用は比較的安全な時期である。

今回のケースでは歯科治療後の細菌感染を防ぐ目的で抗生剤が処方されているので、ケフラール®は処方された日数はきちんと服用し、カロナール®も必要があれば我慢せず服用してよいことを説明する。これらの薬の服用による、先天異常の発生率が大きく上昇するという結果は(今のところ)示されていないことも伝えておくとよいだろう。

 

妊娠中にどうしても抗生剤を使用する場合は何を選ぶ?

妊娠中にどうしても抗生剤を使用する場合は、ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系が第一選択。ただし、添付文書上は有益性投与となる。

 

参考:
セフェム系の大規模調査(Am J Obstet Gynecol 2001;184:1289-96.)によると、セフェム系の使用による先天異常の発生率に差はなかった。

先天異常がある児2万2865人→母親のセフェム系使用人数308人(1.35%)
先天異常がない児3万8151人→母親のセフェム系使用人数440人(1.15%)

 

アセトアミノフェンの大規模調査(Am J Obstet Gynecol, 2008, 198, 178.e1–7.)によると、妊娠初期のアセトアミノフェンの使用による先天異常の発生率は、増加を認めなかった。

妊娠初期のアセトアミノフェンに暴露された子供2万6424人
暴露されなかった子供6万1718人
ハザード比=1.01、0.93-1.08

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