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呼吸器

アスピリン喘息に使用できる解熱鎮痛薬は?アセトアミノフェンは何mgなら使える?

アスピリン喘息とは

アスピリン喘息は成人喘息の約10%を占め、鼻茸(はなたけ、鼻ポリープ)、副鼻腔炎(蓄膿症)の既往がある方・手術歴がある方に多いことがわかっています1)

アスピリン喘息はCOX-1阻害作用をもつNSAIDsなどにより誘発され、COX-1阻害によりプロスタグランジンE2(PGE2)が減少し、システィニル・ロイコトリエンが増加することで過敏症状がおこると考えられています。

アスピリン喘息の症状には鼻症状(鼻汁、鼻閉)、強い喘息発作、顔面頸部の紅潮などがあり、NSAIDsの内服後、数分~30分ほどで出てきます。COX-1阻害作用が強いNSAIDsほど、この過敏反応は強いとされています。
ピークは約1~5時間で、多くの場合半日から1日で症状は落ち着きます。
アスピリン喘息に関する喘息死実態調査では3時間以内の急死が43%を占めているという報告もあり、注意が必要です2)

注射薬・坐薬・内服薬だけではなく、貼り薬や塗り薬でも症状が出ため、アスピリン喘息の既往歴を確認することはとても重要です

また、風邪症状でよく使用されるPL配合顆粒®、ピーエイ配合錠®は、含有するサリチルアミドがアスピリン喘息を誘発するおそれがあるため、アスピリン喘息の患者には使用は禁忌であることを忘れないようにしましょう。

 

アスピリン喘息に使用できる解熱鎮痛薬は?

以下の薬剤は、持病の喘息が重症不安定でない限り、アスピリン喘息に対して使用できると考えられています3)4)

アセトアミノフェン(商品名カロナール)
ご存じの通り、解熱・鎮痛作用があります。
アスピリン喘息患者には、欧米人は500mg/回、日本人は300mg/回以下が推奨されています。
PL配合顆粒、トラムセット配合錠などにも配合されているので、量に注意が必要です。

セレコキシブ(商品名セレコックス)
選択的COX-2阻害薬で安全性が高く、常用量投与が可能です。
解熱の適応はありません。

チアラミド(商品名ソランタール)
COXを阻害しない塩基性NSAIDs。解熱作用はありません。

ただし、どれも添付文書上はすべてアスピリン喘息には禁忌となっていることに注意が必要です

なお、平成18年11月21日とちょっと古いですが、厚生労働省の重篤副作用疾患別マニュアル(非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作)には、「疼痛時は塩基性鎮痛薬(例えば,ソランタール)やペンタゾシンは比較的安全に使用できます。発熱時は氷冷以外に安全な方法はありません。」と記載されています。

次の薬剤もアスピリン喘息患者に使用可能で、アスピリン喘息には禁忌となっていません。

モルヒネ、リン酸コデイン、ペンタゾシン、ノイロトロピン、葛根湯など。

参考:
1) 独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター
2)日本内科学会雑誌第98巻第12号・平成21年12月10日
3) 独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター
4)喘息予防・管理ガイドライン2018

添付文書上は禁忌だが、アセトアミノフェン、セレコキシブ、チアラミドは持病の喘息が重症不安定でない限り、アスピリン喘息に使用可能(実際に使用するときは医師に確認をしましょう)。

添付文書上も禁忌ではなく、アスピリン喘息に使用できるのはモルヒネ、リン酸コデイン、ペンタゾシン、ノイロトロピン、葛根湯など。

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