猫ひっかき病
Bartonella henselae(バルトネラ・ヘンセラエ)が原因菌。
ネコノミの糞便中に排泄されたBartonella henselaeが、猫の体・爪に付着し、ヒトをひっかくときに感染する。
通常、ひっかかれてから1~3週間で脇の下などのリンパ節が腫れ、痛みを伴う。
発熱、頭痛、全身倦怠感が出ることもある。
使用する抗生剤
クラリス®
ジスロマック®など
イヌ・ネコに噛まれた場合
イヌ・ネコの口腔内にいるPasteurella(パスツレラ)属菌、Capnocytophaga canimorsus(カプノサイトファーガ・カニモルサス)が問題となる。
パスツレラ感染症
イヌ・ネコに噛まれた場合、30分~2日程度で傷口に激しい痛み、発赤、腫脹が認められる。多くの場合は蜂窩織炎となる。
使用する抗生剤
オーグメンチン®など
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症
極めて稀にしか発症しない。
症状は発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛など。
重症例では、敗血症や髄膜炎を起こし、播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血性ショック、多臓器不全に進行して死に至ることがある。
使用する抗生剤
オーグメンチン®など
ヒトに噛まれた場合
Eikenella corrodensなどの口腔内嫌気性菌や、皮膚常在菌の黄色ブドウ球菌が創部感染の原因菌になることがある。
使用する抗生剤
オーグメンチン®など
なお、オーグメンチン®はサワシリン®とあえて併用する場合もある。
参考:
〇日経DI 2012 1月号
〇厚生労働省 カプノサイトファーガ感染症について
〇亀田総合病院 咬傷・外傷後の抗菌薬投与
〇福岡県薬剤師会 質疑応答
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