ナウゼリン®錠とナウゼリン®坐剤の効果発現時間
ナウゼリン®の錠剤と坐剤の効果発現時間・持続時間のデータは添付文書・IFに記載はありません。
経験的にですが、効果発現にはナウゼリン®錠は15~30分、ナウゼリン®坐剤は30~60分くらいかかると考えられています。
なお、ナウゼリン®錠のTmax(成人)は0.5時間(絶食時投与)、ナウゼリン®坐剤のTmax(成人)は2時間です。
ナウゼリン®坐剤の投与間隔
ナウゼリン®坐剤の成人での Tmaxが約2時間、半減期が約7時間ということを考慮し、7~8時間あける事が望ましいと考えられます。
小児で7~8時間は待てないという場合では最低4時間は空け、1日の使用回数は3回までとします。 (メーカー確認)
小児にナウゼリン®ドライシロップとナウゼリン®坐剤を併用するときは、どのくらい時間を空けるのか
ドライシロップ服用後、少なくとも5~6時間はあけてから坐剤を使用しましょう。
坐剤を先に使用していた場合は、7~8時間あけてからドライシロップを服用させるのが望ましいと考えられます。
ナウゼリン®坐剤と解熱剤の坐剤(アルピニー®など)を同時に使用するときの注意点
ナウゼリン®坐剤の成分のドンペリドンは脂溶性で、アルピニー®/アンヒバ®坐剤の基剤も脂溶性です。
そのため、両方が腸管で混ざるとドンペリドンの吸収が落ちてしまうため、時間をあけて使用する必要があります。
ナウゼリン®坐剤は効果が出るのに1時間はかかるので、ナウゼリン®坐剤を先に挿入し、1時間以上たってからアルピニー®/アンヒバ®坐剤を挿入してください。
ナウゼリンの経口剤の承認用量は、成人は通常1回10mg×3回。小児は通常1日1.0~2.0mg/kg、1日の投与量は30mgまで。体重当たりの用量が小児の方で多いのは何故か?
小児の方が分布容積が大きく、成人と同じ有効濃度を得るためには、体重当たりの用量を多くする必要があると考えたそうです。なお、小児の副作用発現頻度が成人よりも高いという結果は特にはないそうです。(メーカー確認)
ナウゼリン®坐剤の含有量は10mg、30mg、60mgで、錠剤は5mgと10mg。なぜ坐剤の方が多い?
坐剤と錠剤を比較した厳密な用量試験に基づいたものではなく、臨床試験の結果に基づいて決められ、坐剤の方が1回量が多いという結果になったそうです。(メーカー確認)
ナウゼリン®坐剤は成人の慢性胃炎に伴う消化器症状に使用可能か?
ナウゼリン®錠/OD錠と異なり、慢性胃炎に伴う消化器症状の適応はありません。
ナウゼリン®経口剤を食後に投与してもよいか?
効果が得られるケースもあるとは思いますが、適応外なので推奨はできません。なお、ナウゼリン®60mg(10mg錠6錠)を食前と食後90分に投与した試験があり、結果は以下の通りです。食後投与だとTmaxが遅れるようです。(メーカー確認)
食前 | 食後 | |
Tmax | 0.5時間 | 0.5~2時間 |
Cmax | 80ng/ml | 65ng/ml |
AUC | 249±67ng・h/ml | 463±109ng・h/ml |
レボドパ製剤投与時の消化器症状に適応があるナウゼリン®の剤形は何か?
錠/OD錠/細粒です。
ドライシロップ、坐剤にはこの適応はありません。
また、類似薬のプリンペラン®にはこの適応はありません。
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