喉が痛くなる病気には何がありますか?
いわゆる「かぜ」
ウイルス性の上気道炎。
咳・咽頭痛・鼻水の3症状が急性に(数日の間に)、同じ時期にあれば、「かぜ」の可能性が高い。
ヘルパンギーナ
ウイルス性の上気道炎。
咽頭痛、発熱、口腔粘膜に水疱性の発疹。
夏季に、乳幼児に流行しやすいが、まれに大人もなることがある。
治療は対症療法。特別な抗ウイルス薬はない。
溶連菌感染症
扁桃炎や咽頭炎を引き起こす細菌感染症。
原因菌はA群β溶血性連鎖球菌(いわゆる溶連菌)。
小児だけではなく大人も感染し、強いのどの痛みがでる。
小児では、急性糸球体腎炎をまれに合併にすることがあり注意。
一般的に、ペニシリン系抗菌薬を10日間内服し治療する。
<溶連菌感染症の診断に使えるCentorスコア>
体温38度以上 | +1点 |
咳嗽がない | +1点 |
前頸部リンパ節の腫れ、圧痛 | +1点 |
白苔を伴う扁桃の腫れ | +1点 |
15歳未満 | +1点 |
45歳以上 | -1点 |
Centorスコアが
4点以上→抗菌薬治療の開始
2~3点→迅速診断キットで陽性であれば抗菌薬治療の開始
1点以下→経過観察
その他の注意したい疾患
急性喉頭蓋炎
気管の入り口にある喉頭蓋に炎症が起こる、進行が速い細菌感染症。
気道径の大きい成人では起こりにくいが、小児ではときに気道閉塞を起こすことがある。
のどの痛み+声がかれる、ヒューヒューぜーぜーいう、呼吸が苦しい、横になると呼吸がつらいなどの症状がある場合は要注意。
扁桃周囲膿瘍
非常に強い片側性の咽頭痛。
いつもよりも口を開けにくくなる(例えば、指2本を重ねて縦にして口にいれられない、など)。
口が開けにくいのは緊急性を要する状況と考えられる。夜間・休日のときに発症したらすぐに救急受診したほうがよいだろう。
原因は溶連菌で、膿ができている。抗菌薬の内服だけでなく膿をとる(ドレナージ)ことが必要。
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