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発熱、痛み、解熱鎮痛薬

リリカとタリージェの違い、特徴、作用機序。

プレガバリン(リリカ®)とミロガバリン(タリージェ®)の比較

リリカ®とタリージェ®は同系統の薬剤で作用機序も同じで、副作用も似ている。

基本的には初期用量からスタートし、増量が必要な時は1週間以上かけて増量をする。投与を中止する場合は離脱症状を避けるため、徐々に減量(リリカ®の場合は1週間以上かけて)する必要がある。

また、共に腎排泄型のため腎機能に応じた用量調節が必要となるなど共通点が多い。
腎機能に応じた投与量は必ず添付文書をチェックすること。

なお、リリカ®の初期用量は1回75mg、1日2回となっているが、この量でスタートすると眠気・めまいが出やすい気がする。そのため、初期用量より低用量の1回25mg、1日2回などからスタートしたほうがよいだろう(経験談)。

これと同じことはタリージェ®にも言えると思われる。初期用量は1回5mgを1日2回となっているが、1回2.5mg、1日2回でスタートし、様子を見たほうがいいだろう。

 

作用機序(両薬剤共通)

中枢神経系において、電位依存性カルシウムチャネルの補助サブユニットであるα2δ蛋白と高い親和性で結合し、神経前シナプスにおけるカルシウムイオンの流入を低下させ、興奮性神経伝達物質の放出を抑制することにより鎮痛作用を発揮すると考えられている。

 

適応症の比較

リリカ®
神経障害性疼痛
線維筋痛症に伴う疼痛

タリージェ®
末梢性神経障害性疼痛
神経障害性疼痛(2022年3月に適応範囲拡大)

適応症に差があることに注意(2022年4月時点)。

 

神経障害性疼痛とは?

神経障害性疼痛は、障害部位の違いから末梢性中枢性に分類される。

末梢性神経障害性疼痛の代表例
・帯状疱疹後神経痛
・糖尿病性末梢神経障害に伴う疼痛
・坐骨神経痛
・三叉神経痛

中枢性神経障害性疼痛の代表的疾患
・脊髄損傷後疼痛
・脳卒中後疼痛及

リリカ®の適応である神経障害性疼痛は、末梢性神経障害性疼痛と中枢性神経障害性疼痛を併せたもので、タリージェ®よりも適応範囲が広い。

 

副作用

両薬剤とも、傾眠・めまい・むくみ・体重増加・浮腫などに注意が必要。
めまいに関してはタリージェ®の方が少ない傾向にあるかもしれない。

糖尿病治療薬のピオグリタゾンは体重増加又は体液貯留を引き起こし、心不全が発症、又は悪化することがあるため、両薬剤と併用する場合は注意。

食事の影響

空腹時との比較し、食後投与のデータは次の通り。

リリカ®
Cmaxは約35%低下
Tmaxは約2.4時間延長
AUC0-48の低下は約8%

タリージェ®
Cmaxは約18%低下
Tmaxは0.5時間延長
AUCinfの低下は約6%

両薬剤とも、Cmaxの低下・Tmaxの延長はあるが、AUCの顕著な低下はない。

<参考>
両薬剤の添付文書、IF

 

おまけ:神経痛に適応のある薬

トリプタノール®:末梢性神経障害性疼痛

テグレトール®:三叉神経痛

ノイロトロピン®:帯状疱疹後神経痛

サインバルタ®:糖尿病性神経障害、線維筋痛症

キネダック®:糖尿病性末梢神経障害に伴う自覚症状(しびれ感、疼痛)

メキシチール®:糖尿病性神経障害に伴う自覚症状(自発痛、しびれ感)

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