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感染症・抗生剤・抗ウイルス薬

臨床上重要な細菌。分類と引き起こす病気。

今回はグラム染色による分類ですが、細菌が存在しやすい臓器などでまとめるとより実践的になると思います。

グラム染色を用いた方法

グラム陽性球菌(gram positive coccus:GPC)
グラム陽性桿菌(gram positive rod:GPR)

グラム陰性球菌(gram negative coccus:GNC)
グラム陰性桿菌(gram negative rod:GNR)

 

グラム陽性球菌(GPC)
1)レンサ球菌属
A群β溶血性連鎖球菌(GAS):S. pyogenes
いわゆる溶連菌

B群レンサ球菌(GBS):S. agalactiae
母親の膣にいて、経腟分娩で新生児の髄膜炎や肺炎の原因

肺炎レンサ球菌:S. pneumoniae
→市中肺炎、髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎の原因

2)腸球菌属
E.faecalis とE.faecium
尿路感染症、亜急性心内膜炎の原因

3)ブドウ球菌属
コアグラーゼ陽性:黄色ブドウ球菌(S.aureus
→皮膚感染症、急性心内膜炎、骨髄炎、食中毒、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)、中毒性ショック症候群(TSS)

コアグラーゼ陰性:表皮ブドウ球菌(S.epidermidis
→創部感染症、亜急性心内膜炎

4)ペプトストレプトコッカス属
→誤嚥性肺炎

 

グラム陽性桿菌(GPR)
1)リステリア属
L.monocytogenes
→乳児・高齢者・免疫不全者の髄膜炎

2)ノカルジア属
N.asteroides
→免疫不全患者のノカルジア症(肺膿瘍、脳膿瘍、敗血症)

3)コリネバクテリウム属
C.diphtheriae
→ジフテリア(詳しい情報は厚生省のサイトを参照してください)

4)マイコバクテリア属
結核菌:M.tuberculosis
→結核の原因菌

MAC(Mycobacterium-avium complex)
→非定型抗酸菌症の原因。

参考:
非定型抗酸菌:結核菌群を除いた抗酸菌の総称。
非定型抗酸菌症の原因は、7〜8割ぐらいがMAC。

5)クロストリジウム属
破傷風菌:C.tetani
→破傷風

ボツリヌス菌:C.botulinum
→ボツリヌス食中毒、乳児ボツリヌス症(詳しくは東京都福祉保健局のサイトを参照)

ウエルシュ菌:C.perfringens
→ガス壊疽、食中毒、壊死性筋膜炎

クロスリジウム・ディフィシル:C.difficile
→偽膜性腸炎。抗菌薬投与により腸内細菌のバランスがくずれ、C.difficileが増えることで起こる。

 

グラム陰性球菌(GNC)
1)ナイセリア属
淋菌:N.gonorrhoeae
→性感染症(尿道、膣、のど)

髄膜炎菌:N.meningitidis
→髄膜炎

2)モラキセラ属
モラキセラ・カタラーリス:M.catarrhalis
→市中肺炎

 

グラム陰性桿菌(GNR)
とても多いので代表的なものを記載します。

A.主に呼吸器系で症状を引き起こすもの
インフルエンザ桿菌:Haemophilus influenzae
百日咳菌:Bordetella pertussis
レジオネラ・ニューモフィラLegionella pneumophila
グラム染色で染まりにくいので、その他のグループに分類されることが多い。

B.主に胆道系、腹腔・骨盤内、尿路系で症状を引き起こすもの
プロテウス(Proteus)属
大腸菌:E.coli → B+腸管

C.主にAやBの症状を症状を引き起こすもの
肺炎桿菌:Klebsiella pneumoniae

D.主に胃や腸管で症状を引き起こすもの
胃:
ヘリコバクター・ピロリ

腸:
サルモネラ属
カンピロバクター属
ビブリオ属
赤痢菌

E.院内感染で注意すべきもの SPACE
S:Serratia marcescens
P:Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)
A:Acinetobacter calcoaceticus-baumannii complex
C:Citrobacter(シトロバクター)属
E:Enterobacter(エンテロバクター)属

F.犬・猫から感染
Bartonella henselae
→ネコひっかき病。猫に噛まれたり引っかかれたりすることで感染。

Pasteurella multocida
→パスツレラ症。犬・猫に噛まれたり引っかかれたりすることで感染。

最後までお読みいただき、ありがとうございます

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