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皮膚疾患

ゼビアックスとベピオ/ディフェリン/エピデュオの同時塗布がダメな理由

ニキビ治療薬~外用薬~

ニキビ治療薬も新しい薬が開発され、治療の選択肢が増えている。
尋常性痤瘡治療ガイドライン2017では、面ぽう・急性炎症期・寛解維持期などで推奨される治療法が掲載されている。
以下、評価A(行うよう強く推奨する)の薬剤の一例を紹介する。

面ぽう
●アダパレン(ディフェリン®)
●過酸化ベンゾイル(ベピオ®)
●アダパレン/過酸化ベンゾイル(エピデュオ®)

 

急性炎症期の炎症性皮疹
●アダパレン(ディフェリン®)
●過酸化ベンゾイル(ベピオ®)
●クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル(デュアック配合ゲル®)
●アダパレン/過酸化ベンゾイル(エピデュオ®)
●外用抗菌薬
 ・クリンダマイシン(ダラシンT®)
 ・ナジフロキサシン(アクアチム®)
 ・オゼノキサシン(ゼビアックス®)
●内服抗菌薬
 ・ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)

 

炎症軽快後の寛解維持期
●アダパレン(ディフェリン®)
●過酸化ベンゾイル(ベピオ®)
●アダパレン/過酸化ベンゾイル(エピデュオ®)

さて、ニキビの治療では、外用の単剤で効果が不十分であれば2剤の併用がされることはよくあることである。

例えば
外用抗菌薬 + ベピオ® or ディフェリン® or エピデュオ®など。

外用抗菌薬のうちゼビアックス®を使用する場合は配合変化に注意だ。

マルホ 医療関係者向けサイトには以下の記載がある。

ゼビアックスローションとベピオゲル、ディフェリンゲルあるいはエピデュオゲルを混合すると、製剤が薄い帯緑黄色あるいは黄色に変色することが確認されています。
 
また、ゼビアックス油性クリームとこれら薬剤を混合すると、製剤がうすい赤みを帯びた黄色あるいは明るい黄赤色等に変色することが確認されています。

したがって、これら薬剤を併用する場合は、混合又は重ね塗りを避け、夜にベピオゲル、ディフェリンゲルあるいはエピデュオゲル、朝にゼビアックスローションあるいはゼビアックス油性クリームと使い分けるなど、洗顔により塗布していた製剤を除去後にもう一方の製剤を塗布するようお願いします。 

なお、混合又は重ね塗りする場合に、どれくらい時間をあけて塗布すれば変色しなくなるかを検討したデータはありません。

まとめてみると

ゼビアックス®(ローション、油性クリーム)をベピオ® or ディフェリン® or エピデュオ®と混ぜると変色する。
これらを併用する場合は、同時に使用せず、時間をずらす。
時間をずらすときは、朝にゼビアックス®夜にベピオ® or ディフェリン® or エピデュオ®とする。

となる。

 

ゼビアックス®の基本情報

<特徴>
キノロン系抗菌薬のオゼノキサシンを成分とし、ゼビアックス®ローションが2016年に、ゼビアックス®油性クリームが2021年に発売された。

オゼノキサシンは、細菌のデオキシリボ核酸(DNA)複製に関与する DNA ジャイレースと、トポイソメラーゼⅣを阻害して抗菌作用を発揮する。

尋常性ざ瘡や表在性皮膚感染症の病態に関与する C. acnesS. epidermidis(表皮ブドウ球菌)、MRSA を含む S. aureus(黄色ブドウ球菌) などに対して殺菌的な抗菌作用を示す(in vitro)。

適応菌種と適応症は次の通り。
●オゼノキサシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌
●表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)

使い方は嬉しい1日1回の塗布。

使用時の注意点として、
表在性皮膚感染症に使用する場合は、「1週間で効果が認められない場合は使用を中止すること」

ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)に使用する場合は、「4週間で効果が認められない場合は使用を中止すること。また、炎症性皮疹が消失した場合には継続使用しないこと」

となっている。

また、繰り返しになるが、ニキビの治療で使用する場合はベピオ® or ディフェリン® or エピデュオ®と混ぜると変色するため、一緒には使用せず時間をずらすこと。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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