ドライアイの目薬で使用されるものには
精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(ヒアレイン®点眼液)
ジクアホソルナトリウム点眼液(ジクアス®点眼液)
レバミピド点眼液(ムコスタ®点眼液UD)
などがあるが、このうちジクアス®の使用で、目の異物感・ゴロゴロする症状が出る場合があることはあまり知られていない。
ジクアス®は結膜での「ムチン」と「水分」の2つの分泌を促進する。
ムチンにより涙液層の安定性を改善し、また涙液量も増やすことから、特に涙液量が減少しているドライアイに効果が期待できる。
一方、粘性のあるムチンの増加により、まぶたと目の表面に摩擦が生じる。
これにより、もともと異物感の強いドライアイにジクアス®を使用すると、異物感が強く出ることもあるので、患者からの聞き取りが大切だ。
なお、ムコスタ®点眼もムチンを増加させる作用があるが、こちらは角膜と結膜のムチンの増加作用が確認されている。こちらだとジクアス®に見られるような異物感の増強は見られにくく、ドライアイに合併した摩擦関連疾患への有効性がある。
ジクアス®で異物感が強くなったらムコスタ®点眼に切り替えてみるのも1つの手である
Quiz ジクアス®点眼とヒアレイン®点眼のさす順番はある?
どちらも同じ水性点眼剤。順番なんてあるの?と思う方が多いだろう。
実は、ドライアイ診療ガイドラインでは
最初にジクアス® → 5分以上あけてヒアレイン®
を推奨している。
理由としては
ヒアルロン酸は、眼表面ムチンとの相互作用により粘度が上昇すると報告されており、この粘膜付着性によって眼表面に長時間滞留し涙液安定化作用を示すと考えられている。
よって、先にジクアス®をさすことでムチンを増やし、その後ヒアレイン®ということのようだ。
ただし、医師の指示でヒアレイン®が先、ジクアス®が後!とある場合はそちらを優先しましょう!
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