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薬の使い方

トラマゾリン点鼻液、コールタイジン点鼻液を毎日・長期間使用しないほうがいい理由とは。

血管収縮薬を含む点鼻薬の使い方

鼻づまりがひどい時に、すぐに症状を緩和する点鼻液にトラマゾリン点鼻液、コールタイジン®点鼻液などがある。

即効性があり、本当につらい時にはとても助かる薬だが、使用方法を間違えると逆に鼻づまり症状を悪化させることが知られている

実際に、各薬剤の添付文書には以下の記載がある。

重要な基本的注意:
連用又は頻回使用により反応性の低下や局所粘膜の二次充血を起こすことがあるので、急性充血期に限って使用するか、又は適切な休薬期間をおいて使用すること。

これは、何度も使用していると以下の反応が起こるためだ。

鼻が詰まっている(=鼻の血管が広がっている)
→薬で無理やり血管を収縮させることで、鼻の通りがよくなる
→しかし、連日繰り返し使用していると、常に収縮している状態と体が認識し、鼻の血管を広げようとする
→鼻の血管が広がり、逆に鼻づまりを起こす

トラマゾリン点鼻液、コールタイジン®点鼻液などの血管収縮薬を含む点鼻薬の上手な使い方
● 鼻づまりが本当につらい時だけ、時々(例えば、週に数回以下)使用
● 効きが悪くなったと感じたら、例えば2週間ほどやめる

つぎの使い方はやめること。
× 症状によらず、毎日決まった時間に使用
× 効果が悪いから使用回数をどんどん増やす

 

各薬剤の基本情報

トラマゾリン点鼻液
作用機序:
α2受容体を刺激することにより鼻腔内の局所血管を収縮し、鼻粘膜の充血、腫脹を除去する。

特徴:
作用発現時間は3分、作用持続時間7時間。 

 

用法用量:
通常成人1回2~3滴を1日数回点鼻するか、又は1日数回噴霧する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
基本、小児には使用しない。

 

併用禁忌:
本剤の血圧上昇作用を増強するおそれがあるため、以下の薬剤とは併用禁忌。
モノアミン酸化酵素阻害剤
 セレギリン塩酸塩(エフピー®)
 ラサギリンメシル酸塩(アジレクト®)
 サフィナミドメシル酸塩(エクフィナ®)
*これは3つは全てパーキンソン病の薬。
内服の禁忌があるのは盲点!要注意!

 

コールタイジン®(テトラヒドロゾリン +プレドニゾロン)
作用機序:
テトラヒドロゾリンにより、α2受容体を刺激することにより鼻腔内の局所血管を収縮し、鼻粘膜の充血、腫脹を除去する。
プレドニンゾロンは抗炎症、抗アレルギー作用を有する副腎皮質ホルモンで、局所の発赤、腫脹等を抑制する。

2つの成分の配合剤で、トラマゾリン点鼻液よりも効果が高いと考えられる。

 

特徴:
作用発現時間は約5分、持続時間は5~8時間。

 

用法用量:
本剤は原則として6歳以上の小児及び成人に用いる。
通常成人3〜5時間毎に2〜3回鼻腔内に噴霧するか、又は2〜4滴を鼻腔内に点鼻する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
6歳以上の小児から使用可能

 

併用禁忌:
本剤の血圧上昇作用を増強するおそれがあるため、以下の薬剤とは併用禁忌。
モノアミン酸化酵素阻害剤
注:添付文書にはモノアミン酸化酵素阻害剤としかかかれていないが、トラマゾリン点鼻液と同じく、以下の薬剤を併用禁忌と考えるとよいだろう。

セレギリン塩酸塩(エフピー®)
ラサギリンメシル酸塩(アジレクト®)
サフィナミドメシル酸塩(エクフィナ®)

トラマゾリン点鼻液、コールタイジン®点鼻液の使い方

●本当に必要なときだけ使用する。
●連日長期で使用すると逆に症状が悪化する。
●効果が出るのは早くて5分程度。5時間は作用が持続する。
●点鼻液だけど、内服薬の併用禁忌がある!

参考:各薬剤の添付文書

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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