腸間膜静脈硬化症とは
大腸壁内から腸間膜の静脈に石灰化が生じ、血流障害が起こることによって、腸管が慢性的に虚血状態になる疾患。
症状は、右側腹痛、下痢、悪心・嘔吐など。
無症状でも便潜血陽性が出ることもある。
2013年の厚生労働科学研究による報告では、腸間膜静脈硬化症患者の8割以上がサンシシ含有漢方薬を服用し、その内9割以上で服用期間が5年以上だった。
サンシシで腸間膜静脈硬化症が引き起こされる理由
サンシシ中の成分「ゲニポシド」が大腸の腸内細菌により加水分解され、生成された「ゲニピン」が大腸から吸収されて腸間膜静脈を通って肝臓に到達する間に、アミノ酸や蛋白質と反応することで血流をうっ滞させ、腸管壁の浮腫、線維化、石灰化、腸管狭窄を起こすと考えられている。
サンシシを含有する漢方薬
黄連解毒湯
加味逍遥散
茵蔯蒿湯
辛夷清肺湯
防風通聖散
温清飲
加味帰脾湯
荊芥連翹湯
五淋散
柴胡清肝湯
梔子柏皮湯
清上防風湯
清肺湯
竜胆瀉肝湯
処方頻度のこともあると思われるが、腸間膜静脈硬化症になった患者の大部分は、赤文字の黄連解毒湯、加味逍遥散、茵蔯蒿湯、辛夷清肺湯を服用していた。
まとめ
長期(特に5年以上)に渡りサンシシを含む漢方を服用している場合、
●右側の腹痛
●下痢
●腹部膨満
●悪心・嘔吐
●便秘
などがあれば、また、
●無症状でも便潜血陽性
があれば、腸間膜静脈硬化症を疑うとよいだろう。
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