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婦人科

エストラーナテープの基本情報、特徴。子宮摘出後に黄体ホルモン製剤と併用する理由は?

エストラーナ®テープについて

<特徴>
有効成分としてヒトの卵巣から分泌されるエストロゲンのうち最も生理活性が高い17β-エストラジオールを用いている。

マトリクス型の経皮吸収製剤(テープ製剤)で、肝臓での初回通過効果を受けずに血中濃度を維持できる。
毎日貼りかえるのはではなく2日ごとに貼りかえることに注意。

「性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症」の適応が、国内で初めて認められた。

「閉経後骨粗鬆症」に適応がある国内初の経皮吸収型エストラジオール製剤。閉経後女性の腰椎骨密度を増加させる効果がある。

閉経後骨粗鬆症になぜ有効?

「閉経後」骨粗鬆症の原因の一つに、閉経後のエストロゲンの欠乏がある。
欠乏したエストロゲンを補うホルモン補充療法を行うことにより、閉経後の骨量減少が抑制され、骨密度を上昇させることが明らかにされている。

<適応>
●更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う下記症状
 1)血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)
 2)泌尿生殖器の萎縮症状
泌尿生殖器の萎縮症状とは、腟炎、腟乾燥症状、尿失禁などのこと。

●閉経後骨粗鬆症
●性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症

<用法・用量>
●更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状
●閉経後骨粗鬆症
通常、成人に対し0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
☞基本0.72mgのまま。

●性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症
→通常、成人に対し0.72mgから開始する。
下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。
☞適宜増減

小児では、0.09mgから開始。
下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
その後、0.18mg、0.36mg、0.72mgへ段階的に増量する。
☞少量からスタートし増量

 

<使用時の注意点>
背部に貼付した場合、下腹部に比べてエストラジオールの血中濃度が高くなることがある。


●胸部に貼付しないこと
胸部に貼付してはいけない理由はわからないが、添付文書には胸部には貼付しないことと記載がある。
下腹部、臀部のいずれかに貼付することをしっかりと説明する必要がある。

本剤をハサミ等で切って使用しないこと。

 

主な禁忌

1.エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者
2.乳癌の既往歴のある患者
3.未治療の子宮内膜増殖症のある患者
4.血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者
5.動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者6.妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦
7.重篤な肝障害のある患者

 

子宮のあり/なしで黄体ホルモン製剤と併用するかが決まる

本剤のようなエストロゲン製剤を使用するときに注意しないといけないことがある。
それは「子宮があるのか、ないのか」だ。

一般に、子宮がある場合は、(原則)プロゲスチン(=黄体ホルモン)製剤を併用するが、子宮がない場合は併用しない

子宮がある女性  :エストロゲン製剤+プロゲスチン製剤の併用
子宮摘出後の女性:エストロゲン製剤の単独

その理由として、子宮がある女性にエストロゲン製剤を単独で使用すると子宮内膜が過剰に増殖し、子宮内膜増殖症や子宮体がんの発症リスクが上昇するためだ。

これを抑える目的でプロゲスチン製剤を併用する。

閉経期以降の女性が卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用すると、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高い。

この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている。

 

エストラーナ®テープの実際の投与方法

エストラーナ®の投与方法には、
①周期的投与法(3週間連続貼付し、1週間休薬するなど)
連続投与法
がある。

また、黄体ホルモン剤と併用する場合は、以下のような投与方法が国内臨床試験で実施された(添付文書より)。


更年期障害及び卵巣欠落症状
本剤0.72mgを2日毎に貼り替え、3週間連続貼付・1週間休薬
本剤貼付期間の後半12日間は黄体ホルモン剤を併用
黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。

閉経後骨粗鬆症
本剤0.72mgを2日毎に貼り替え、休薬期間を入れずに連続貼付
4週間の前半12日間に黄体ホルモン剤を併用
黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。

上記以外には、下記のような投与方法がある。
卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤連続投与法

 

要点

●エストラーナ®テープは2日に1回貼りかえる。
●子宮があるときは、黄体ホルモン製剤を併用。
●子宮がないときは、エストラーナ®テープ単剤で使用。

 

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参考:エストラーナ®テープ添付文書、IF

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