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婦人科

無月経の治療薬:デュファストンとプレマリンの使い方を覚えよう。ホルムストローム療法、カウフマン療法とは?

女性ホルモンの働き

女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)は月経周期を制御している。

卵胞期(月経~排卵の間):
卵胞が成熟し、卵巣からエストロゲン(卵胞ホルモン)分泌量が増加。
エストロゲンは子宮内膜を厚くし、受精卵を子宮内膜に着床させる準備を行う。
血中エストロゲンがある濃度に達すると排卵が起こる。

排卵が起こると次は黄体期に入る。

黄体期(排卵~次の月経までの間):
卵胞が黄体化し、黄体からプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌される。
プロゲステロンは子宮内膜を柔らかく維持し、受精卵の着床に適した状態にさせる。

子宮内膜に受精卵が着床しなければ黄体が退化し、プロゲステロンとエストロゲンの分泌がともに低下し、子宮内膜が剥がれて月経を起こす。

受精卵が着床すれば妊娠成立、黄体は残り続けプロゲステロンの分泌を続ける。

月経の正常な周期は25~38日、期間は3~7日間だが、個人差があり、ホルモンバランスやストレスなどによっても変化する。

~発展~

エストロゲンの生理作用
・子宮内膜増殖作用
・オキシトシンに対する感受性の増大
・骨吸収抑制(破骨細胞の活性を抑制)
・脳下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌抑制
☆エストロゲンはFSHの刺激で分泌される

プロゲステロンの生理作用
・子宮内膜維持作用(受精卵の着床をしやすくする)
・オキシトシンに関する感受性を低下
・排卵後の基礎体温の上昇
・脳下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)の分泌抑制
☆LHにより卵胞が黄体に変化する。

 

無月経

無月経で低エストロゲン状態が続くと骨密度が低下し、将来の骨粗しょう症の発症リスクが高くなる。思春期の無月経でも放置せず治療することが大切。

90日以上月経がないことを続発性無月経というが、
エストロゲン分泌を認める「第1度無月経」
エストロゲン分泌を認めない「第2度無月経」
に分類される。

第1度無月経では、
周期的な黄体ホルモン製剤(=プロゲスチン製剤)の投与を行う。
これをホルムストローム療法と呼ぶ。

第2度無月経では、
エストロゲン・プロゲスチン製剤の併用療法を行う。
これをカウフマン療法と呼ぶ。

参考:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020

症例1
18歳、無月経 ~第1度無月経~

まずはプロゲスチン製剤のデュファストン®(ジドロゲステロン)、もしくはメドロキシプロゲステロン酢酸エステル(プロベラ®、ヒスロン®など)を投与。

出血(消退出血)が認められれば、子宮体内膜が肥厚した状態で、子宮体内膜を肥厚させるエストロゲンが分泌されている=第1度無月経と判断する。

処方例
デュファストン®錠5mg 
 1日1回1錠、夕食後、7日分

7日間服用後に出血(消退出血)を確認したので、ホルムストローム療法として

デュファストン®錠5mg 
 1日1回1錠、夕食後、12日分
を追加で処方。

 

症例2
20歳、無月経 ~第2度無月経~

プロゲスチン製剤を投与しても出血(消退出血)を確認できなければ、エストロゲンが分泌されていない第2度無月経として治療する。

この時はエストロゲン・プロゲスチン製剤の併用療法(カウフマン療法)として、
月経周期の卵胞期にあたる時期にエストロゲン製剤(プレマリン®)を単独で服用、黄体期にあたる時期にプロゲスチン製剤を併用する。

 

処方例
プロゲスチン製剤を投与しても出血がなかったので以下の薬を開始。

①プレマリン®錠0.625mg
 1日1回1錠、夕食後、21日分

②ヒスロン®錠5mg
 1日1回1錠、夕食後、11日分
①を単独で10日間服用後、②を①に併用する。

合計3週間服用・1週間休薬し、消退出血を確認する。
この服薬周期を繰り返すことで、正常排卵周期と同様のホルモン環境をつくる。

注意!
プレマリン®の効能効果は
「卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、更年期障害、腟炎(老人、小児および非特異性)、機能性子宮出血」
で、無月経の適応はない。

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