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インスリン自己免疫症候群(IAS)とは? インスリン注射歴がなくても血液中に大量のインスリンがある?

インスリン自己免疫症候群(Insulin autoimmune syndrome:IAS)とは

IASの特徴
インスリン自己抗体が存在する
②その際、血液中に大量のインスリンが存在する
インスリン注射歴がないのに、重症の低血糖発作が起こる
④ヒト白血球抗原(Human Leukocyte Antigen:HLA)のうちHLA-DR4と強い相関がある
⑤日本を中心とした極東アジアに多く発症する

インスリン自己抗体と低血糖の関係をもう少し説明すると…

IASにおけるインスリン自己抗体は、インスリンと結合しやすく遊離しやすい。
インスリンとインスリン自己抗体が結合するとインスリンの作用は消失し、身体はインスリンが少ないと判断するのでインスリンが追加で産生される。
しかし、インスリンとインスリン自己抗体の結合が最大になると、その結合は解離の方へ傾き、自己抗体と結合していない元々のインスリンが大量に存在するようになる。
結果、インスリン注射歴がないのに、重症の低血糖発作が起こる。

つまり
 自己抗体とインスリンが結合するとインスリンの作用が消失
→インスリン作用を補おうとインスリン産生↑
→たくさん作られたインスリンと自己抗体は結合するが、ある時を過ぎると解離する
→結合していないインスリンが大量に存在
→重度の低血糖を引き起こす

ということだ。

薬剤誘発性IASとは

薬によりインスリン自己抗体が産生され、IASが引き起こされることがある。
頻度は低いが、以下の薬剤で報告がある。

チアマゾール(メルカゾール®)
チオプロニン(チオラ®)
グルタチオン(タチオン®)
カプトプリル(カプトリル®)

共通点はSH基を含む薬剤であることだ。

なお、チアマゾールにおいては、チアマゾール服用中にIASを発症したバセドウ病患者では全員がHLA-DR4をもっていたという報告がある。
参考:インスリン自己免疫症候群の新知見

意外と知られていないが、2020年1月15日付けで、クロピドグレル(プラビックス®)の添付文書に以下のような改訂があった。

本剤投与中に、重度の低血糖を引き起こす可能性があるインスリン自己免疫症候群が発症したとの報告があり、HLA型を解析した症例の中には、インスリン自己免疫症候群の発現と強く相関するとの報告があるHLA-DR4(DRB1*0406)を有する症例があった。
なお、日本人はHLA-DR4(DRB1*0406)を保有する頻度が高いとの報告がある。

クロピドグレル自体はSH基はないが、代謝過程でSH基を有する中間代謝産物の存在が推定されている。しかしこれがIASと関係しているかはまだ不明である。

また、アンチエイジンサプリメントとしてで発売されている「α-リポ酸(チオクト酸)」にも注意が必要

それは、α-リポ酸によりIASが引き起こされる可能性があるためだ。
α-リポ酸は本来はSH基を持たないが、大量に摂取すると一部が還元され、SH基をもつ物質に変化するとされる。
参考:厚生労働省のα-リポ酸に関するQ&A

 

その他、IAS以外で低血糖を起こす可能性のある代表的な薬剤には

●ピボキシル基を有する抗生剤
セフカペン ピボキシル(フロモックス®)
セフジトレン ピボキシル(メイアクト®)
セフテラム ピボキシル(トミロン®)
テビペネム ピボキシル(オラペネム®)
→特に小児で注意すること!

●レボフロキサシン(クラビット®)
●ジソピラミド(リスモダン®カプセル、リスモダン®R錠)
●シベンゾリン(シベノール®)

などがある。

 

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