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泌尿器

ハルナール、フリバス、ユリーフの違い・特徴

最初にまとめ

タムスロシン(商品名ハルナール)
●α1A/1D受容体に作用。α1A受容体に比較的選択性が高い。
●術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)を発症する頻度が高いため、白内障手術を考えている人には避けるべき。

ナフトピジル(商品名フリバス)
●α1A/1D受容体に作用。α1D受容体に比較的選択性が高い。
●夜間頻尿に対して、朝よりも夕に服用するほうが効果が高い。

シロドシン(商品名ユリーフ)
●α1A受容体に強い選択性
●射精障害の発症率が高い。
●タムスロシン、ナフトピジルは1日1回服用だが、シロドシンは1日2回服用。

★どの薬剤も、前立腺肥大症に対しては推奨グレードが一番高いA評価。
★α1遮断薬の種類により有効性に明らかな違いはない。
ただし、個人差は存在するため、効果不十分な場合は、他のα1遮断薬へ変更することで効果が出る場合もある。


前立腺肥大症に適応のあるα1遮断薬

前立腺肥大症に適応のあるα1遮断薬は、次の「サブタイプ非選択的」、「サブタイプ選択的」の2つに大きく分類されます。

サブタイプ非選択的α1遮断薬の例
テラゾシン(商品名バソメット)
ウラピジル(商品名エブランチル)
プラゾシン(商品名ミニプレス)

サブタイプ選択的α1遮断薬
タムスロシン(商品名ハルナール)
ナフトピジル(商品名フリバス)
シロドシン(商品名ユリーフ)

これらの薬剤は、前立腺に分布するα1受容体に作用し、尿道内圧を低下させて前立腺肥大症の症状を改善します。

高血圧症に使用されるドキサゾシン(カルデナリン®)は、日本では前立腺肥大症の適応はないが、欧米では「前立腺肥大症にともなう排尿障害」として承認されている(カルデナリン®のIFより)。

 

 

サブタイプとは

サブタイプにはα1A、α1B、α1Dの3つがあります。
前立腺に分布するα1受容体サブタイプは、α1Aが41%、α1Dが49%です。

タムスロシン、ナフトピジル、シロドシンは、これらのサブタイプに対する親和性が異なるのが特徴です。

タムスロシン(商品名ハルナール)
→α1A/1D受容体に作用。
α1A受容体に比較的選択性が高い。

ナフトピジル(商品名フリバス)
→α1A/1D受容体に作用。
α1D受容体に比較的選択性が高い

シロドシン(商品名ユリーフ)
→α1A受容体に強い選択性

どの薬剤の効果が高いか?

男性下部尿路症状・前立腺肥大症 診療ガイドライン2017年版によると、

α1遮断薬の種類により有効性に明らかな違いはないが,個人差は存在する(レベル2)。
めまい・起立性低血圧,射精障害,術中虹彩緊張低下症などの副作用は,α1 遮断薬の種類により頻度が異なる(レベル2)。

となっています。

サブタイプ選択性などにより、α1遮断薬の効果には個人差が存在するため、これが一番良い!とは言えないようです。
効果不十分な場合は、他のα1遮断薬へ変更することで効果が出る場合もあります。

ウラピジルなどのサブタイプ非選択的α1遮断薬と比べ、タムスロシン、ナフトピジル、シロドシンは前立腺に対する臓器選択性が高く、心血管系への副作用が少ないことから、前立腺肥大症によく使用されます。

そして、タムスロシン、ナフトピジル、シロドシンのどれも、前立腺肥大症に対しては推奨グレードが一番高いA評価となっています。

各薬剤の比較

タムスロシン
タムスロシンはシロドシンと比較して、鼻炎の発症率は高いですが、口喝や軟便の頻度はシロドシンが高いと報告されています。

テラゾシンと比較した場合、めまいや起立性低血圧の発症率は、タムスロシンの方が少ないです。

後述する、術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)を発症する頻度が高いため、白内障手術を考えている人には避けたほうが良いでしょう。

ナフトピジル
夜間頻尿に対しては、ナフトピジル75 mg はタムスロシン0.2 mgよりも夜間頻尿スコアを有意に減少させたという報告があります。

また、ナフトピジルは朝よりも夕方に服用するほうが効果があるという報告があります。

シロドシン
シロドシンはタムスロシン、ナフトピジルよりも射精障害の発症率が高いとの報告が多いです。

血圧低下の頻度は、シロドシン5.1%、プラセボ4.5%、タムスロシン7.3%と同等でした。

前立腺の薬で白内障の手術が難しくなる?

α1遮断薬を服用すると、α1遮断作用により眼の虹彩が縮み、ふにゃふにゃし、白内障手術などが困難になる場合があります。
このような症状を術中虹彩緊張低下症(intraoperative floppy iris syndrome: IFIS)と言い、一般の発症頻度は1.1%とされています。

白内障手術を受けた日本人患者を対象とした報告では,タムスロシンを内服していた患者(50 例58 眼)のうち43.1% に、ナフトピジルを内服していた患者(19 例21 眼)のうち19.0% にIFIS が発症しました。

また、この報告ではプラゾシン、テラゾシン、ウラピジルのようなサブタイプ非選択的α1遮断薬とシロドシンでは、IFIS は発症しなかったとしていますが、念のため注意はしたほうがよいでしょう。

参考:
男性下部尿路症状・前立腺肥大症 診療ガイドライン2017年版

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

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