ダイアップ®坐剤の使い方
小児の熱性けいれん時によく処方されるダイアップ®坐剤と解熱剤の坐剤(注:ここではカロナール®、アルピニー®、アンヒバ®坐剤を指すことにします)。
これらを連続して使用するときは、順番と投与間隔に注意が必要です。
結論からいきますと、適切な投与方法は
「ダイアップ®坐剤を挿入し30分以上たってから、解熱剤の坐剤を挿入する」
です。
大事な点は、ダイアップ®坐剤を挿入後、すぐに解熱剤の坐剤を挿入してはいけないことです。挿入間隔が短いとダイアップ®坐剤の効果が出にくくなることあります。
その理由は、「ダイアップ®坐剤の成分であるジアゼパム」と「解熱剤の坐剤の基剤」が脂溶性のためです。
油と油が混ざりやすいように、脂溶性のもの同士は混ざりやすい性質があります。
ダイアップ®坐剤を挿入しすぐに解熱剤の坐剤を挿入すると、ジアゼパムが解熱剤の坐剤の基剤に混ざってしまいます。その結果、腸管からのジアゼパムの吸収が遅延・低下し、十分な効果が出なくなる可能性があります。
ダイアップ®坐剤は有効血中濃度に達するのに15~30分かかるので、ダイアップ®坐剤の挿入後、30分以上たってから解熱剤の坐剤を挿入する必要があります。
ナウゼリン®坐剤の使い方
また、ナウゼリン®坐剤も同様に考えることができます。
ナウゼリン®坐剤の成分であるドンペリドも上記の解熱剤と同じく脂溶性です。
また、ナウゼリン®坐剤は効果が出るのに約1時間はかかります。
そのため、ナウゼリン®坐剤と解熱剤の坐剤を使用するときは、ナウゼリン®坐剤を先に挿入し、1時間以上たってから解熱剤の坐剤を使用するのが理想的です。
なお、飲み薬の解熱薬なら、ダイアップ®坐剤やナウゼリン®坐剤と同時に使用しても影響を与えないので、時間をあける必要はありません。
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