低カリウム血症の原因と治療
低カリウム血症の原因:
カリウム摂取不足、下痢・嘔吐による喪失、薬物(利尿薬、甘草・グリチルリチン製剤)、低マグネシウム血症など。
低カリウム血症の治療:
カリウム製剤の投与、原因薬物の中止、低マグネシウム血症が原因ならマグネシウム製剤の投与など。
実は、マグネシウムはカリウムの輸送機構に関わっている。
詳しい解説は省くが、低マグネシウム血症では「カリウムの細胞内取り込みが抑制」and 「カリウム排泄が亢進」されるので、低カリウム血症になることがある。
参考までに、ネキシウム®、タケプロン®などのPPIの副作用に「低マグネシウム血症」がある。PPI服用中の低カリウム血症に対してカリウム製剤を投与しても思うように改善しない場合は、PPIのこととマグネシウムのことを一度思い出してもらいたい。
なお、酸化マグネシウムを透析患者、高齢者などへ投与する場合は、排泄遅延から高マグネシウム血症を引き起こす危険性があるため注意が必要だ。
高マグネシウム血症
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、「酸化マグネシウム製剤の使用により高マグネシウム血症を発症し、重篤な転帰(死亡または死亡のおそれ)をたどる症例が報告されている」として、酸化マグネシウム製剤の適正使用を呼びかけている。
高マグネシウム血症の初期症状:
吐き気、嘔吐、立ちくらみ、めまい、脈が遅くなる、皮膚が赤くなる、力が入りにくくなる、体がだるい、傾眠(眠気でぼんやりする、うとうとする)
安易な酸化マグネシウムの処方は避けるべきである。
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