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抗アレルギー薬

抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)で自動車運転の制限がある薬、ない薬

抗ヒスタミン薬は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事に関して
●禁止しているもの
●注意させるもの
●記載自体がないもの
の3つに分かれる。

今回は、主な抗ヒスタミン薬についてこの3つに分類してみたいと思う。

 

自動車の運転が禁止のもの

ケトチフェン(ザジテン®)
☑禁忌:てんかん or その既往歴。痙攣閾値を低下させることがあるため。
☑喘息にも適応がある。

アゼラスチン(アゼプチン®)
☑喘息にも適応がある。

メキタジン(ゼスラン®)
☑禁忌:閉塞隅角緑内障(抗コリン作用があるため)
☑喘息にも適応がある。

オロパタジン(アレロック®)
腎機能低下患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)だと高い血中濃度が持続するおそれがある。

セチリジン(ジルテック®)
☑禁忌:重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)
☑小児(7~14歳)は1日2回、15歳~は1日1回と、服用回数が異なる。

レボセチリジン(ザイザル®)
ジルテック®の改良型。
☑禁忌:重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)
☑小児(7~14歳)は1日2回、15歳~は1日1回と、服用回数が異なる。

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ルパタジン(ルパフィン®)
☑ルパタジンは抗ヒスタミン作用と抗PAF作用(血小板活性化因子(PAF)の受容体への拮抗作用)の2つの作用を有する新しい治療薬。PAFはくしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こす物質。
☑活性代謝物であるデスロラタジンも抗ヒスタミン作用がある。

上記図はルパフィン®IFより。

 

自動車の運転に注意させるもの

エピナスチン(アレジオン®)
☑喘息にも適応がある。
☑空腹時投与した場合は食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されている。

エバスチン(エバステル®)

ベポタスチン(タリオン®)
☑腎機能障害のある患者では高い血中濃度が持続するおそれがあるので、低用量から投与するなど慎重に投与する。

 

自動車の運転に注意の記載がないもの

フェキソフェナジン(アレグラ®)
☑パイロットも服用可能。
☑グレープフルーツジュース・リンゴジュース・オレンジジュース(100%pureのもの)を服用すると、フェキソフェナジンのAUCとCmaxが60~70%低下したとの報告がある。

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ロラタジン(クラリチン®)
☑パイロットも服用可能。
☑活性代謝物はデスロラタジン。

デスロラタジン(デザレックス®)
☑パイロットも服用可能と考えられる。
クラリチン®の改良型。デスロラタジンはロラタジンの活性代謝物。

ビラスチン(ビラノア®)
☑パイロットも服用可能と考えられる。
☑食事の影響を受けるため(Cmac,AUCの低下)、空腹時投与となっている。
☑グレープフルーツジュースで服用すると、ビラスチンのCmaxとAUCが低下したという報告がある。

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デスロラタジンについて…

ロラタジン(クラリチン®)とルパタジン(ルパフィン®)の活性代謝物で、デスロラタジン自体を薬にしたのがデザレックス®。

 

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