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医療用麻薬

心不全・肺癌・COPDの呼吸困難にモルヒネが適応外処方される理由とは。

モルヒネは呼吸困難に使用される

モルヒネは心不全・肺癌・COPDの呼吸困難(特に、頻呼吸の場合)に効果が期待でき、処方されることがある(適応外)

急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)には「治療抵抗性の呼吸困難に対しては、少量のモルヒネなどオピオイドの有効性ならびに安全性が報告されている」と明記されている。また、海外関連ガイドラインでも同様に有効であるとする記述がある。

また、進行したCOPD、例えば
在宅酸素療法+テリルジー(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤、長時間作用性吸入β2刺激剤の配合剤)を使用していても労作時に息苦しさを強く訴えるような場合は、モルヒネを試す価値があるかもしれない。

一方、重篤な呼吸不全や痰がからむことによる呼吸困難には効果は期待できない


使用時の注意点として、モルヒネは重篤な呼吸抑制のある患者には「呼吸抑制を増強する」ため、添付文書上では禁忌となっていることだ。
一般に、呼吸抑制とは1分間の呼吸数が10回以下になることを指すようだ。
頻度はまれでも呼吸抑制を増強する可能性があるため、投与する際は注意が必要だ。

とは言っても、投与量を適切にコントロールすれば(少量スタート、徐々に増量)、呼吸抑制の問題はほとんど発生しないとされている。


モルヒネが呼吸困難を改善する理由は以下のことが考えられる。
✅鎮咳作用
✅抗不安作用
✅呼吸中枢の反応性低下
✅呼吸数低下による酸素消費量低下
✅「
息苦しい」と感じる中枢の感受性の低下

「呼吸困難」と「呼吸不全」と「呼吸抑制」の違い

呼吸困難:息が苦しい、息をするのが大変と感じる症状
薬物療法が有効。ステロイド、抗不安薬、モルヒネなどを使用。ステロイドは効果に個人差が大きい。

呼吸不全肺から十分に酸素を取り込めない状態
→酸素投与が有効。

呼吸抑制1分間の呼吸数が10回以下

 

モルヒネはただ痛みをとるだけではなく、呼吸困難にも使用されることがある

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