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甲状腺

Block and Replace療法~メルカゾールとチラーヂンを併用する理由

Block and Replace療法とは

甲状腺機能亢進症の1種であるバセドウ病の治療には次の3つがある。

①抗甲状腺薬の内服
メルカゾール®、プロパジール®。

②アイソト-プ治療(放射性ヨウ素内用療法)
放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれ、放射線の力によって甲状腺細胞の数を減らす。

③手術
原因となる甲状腺を摘出。

 

このうち、抗甲状腺薬による治療の場合、初めは抗甲状腺薬をやや多めに処方するが、症状・甲状腺ホルモン値を参考にして減らす方向へ量を調節していき、寛解を目標とする。

しかし、うまくコントロールができず、逆に甲状腺機能低下症になってしまう場合も稀にある。
このような場合は、あえて甲状腺ホルモン製剤のチラーヂン®と併用することで甲状腺機能の維持を目指すことがある。

これをBlock and Replace療法と呼ぶが、この場合は寛解が目的でないため半永久的にこの治療は続くことになる。

 

抗甲状腺薬の特徴

チアマゾール(メルカゾール®)

長い作用時間、早い甲状腺機能正常化、低い副作用頻度(肝障害の頻度はプロピルチオウラシルより低い)などから、抗甲状腺薬の第一選択薬として推奨されている。

今までは5mg錠しかなかったが、2020年12月に2.5mg錠が発売され、より細かい用量調節が可能となった。

無顆粒球症の副作用が有名である。
警告欄に「重篤な無顆粒球症が主に投与開始後2ヶ月以内に発現し、死亡に至った症例も報告されている。少なくとも投与開始後2ヶ月間は、原則として2週に1回、それ以降も定期的に白血球分画を含めた血液検査を実施し…」と記載がある。

なので、初回の処方で4週間分・次の検査も4週間後、ということはしてはいけない。

無顆粒球症とは?
白血球の成分のうち顆粒球(特に好中球)がi著しく減少してしまう病気。
初期症状として、かぜや扁桃腺炎のときと同様な発熱や喉の痛み、全身のけん怠感等がある。
無顆粒球症になると、感染症にかかりやすく、症状も重症しやすくなるため注意が必要。

妊婦にも(一応)使用可能で、添付文書にも用法用量が記載されている。

ただし、妊娠4~7週にチアマゾールに暴露されると、児の頭皮欠損症、さい帯ヘルニア、さい腸管の完全または部分的な遺残などの報告があるため、妊娠4~7週の人or妊娠希望の人にはプロピルチオウラシルの使用を検討する。

授乳する場合は1日10mg以下であれば、児の甲状腺機能には影響しないと考えられている。

プロピルチオウラシル(プロパジール®、チウラジール®)

肝機能障害に注意。
警告欄に無顆粒球症は載ってないが、添付文書の副作用の項で「頻度不明で無顆粒球症」とあるため、念の注意が必要。

妊婦にも(一応)使用が可能で、添付文書にも用法用量が記載されている。

授乳する場合は1日300mg日以下であれば、児の甲状腺機能には影響しないと考えられている。

参考
https://www.nagasaki-clinic.com/blockreplacement/
バセドウ病の薬物療法
●今日の治療薬2021、p480
チアマゾールによる先天異常について

 

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